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ユネスコの世界文化遺産 白川郷・五箇山の合掌造り
白川郷は、岐阜県にある日本の伝統建築の一つ「合掌造り」で有名な集落です。
1995年に「白川郷・五箇山の合掌造り」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。


白川郷の合掌造りの家では、現在も住居として利用されていますが、世界文化遺産が生活の場として利用されていることは大変珍しく、数例しか存在しません。
茅葺きと掌を合わせたように丸太組みする建築技法が合掌造りの名前の由来であるとされています。また、茅葺きとこの建築方法は、雪下ろしの手間の軽減と雨をしのぐ為であると考えられており、実際に同じ合掌造りの家でも地域によって屋根の傾斜角度が異なるなど、それぞれに特徴が見られます。




世界には石造りやレンガ、木造など様々な建材や建築技法を用いた建物がありますが、そうした様々な建材や技法が用いられる背景には、その国の気候や環境など様々な要素が絡み合い、それがその地域独特の文化を形成しているのだということが分かります。

一般に白川郷といえば、大野郡白川村の下白川郷を指しますが、高山市の荘川町や清見町など他の地域を上白川郷と呼び、同じ合掌造りの建築物でも上記のような違いが確認できます。白川郷でのイベントは、毎年2月ごろに行われるライトアップが有名ですが、夏でも雪に触れることができる「雪おくりまつり」や田植えやかまくら、ゲンジボタルの観賞など四季折々のイベントがあります。また今年の9月には石川県と岐阜県を結ぶ白山スーパー林道において、第1回の「白山・白川郷ウルトラマラソン」が開催されます。自然豊かな林道で自然を感じながら100キロの道のりを走る初めての試みです。18歳以上の健康な方なら誰でも参加できますので、ぜひ検討下さい。

今年、白川郷と同様に富士山とその周辺がユネスコの世界文化遺産に認定され、大変な話題となりました。その影響もあり観光客が急増して、富士山とその周辺の環境への影響の懸念から観光客を制限するために、試験的に入山料を徴収するなどの対策がとられています。こうした、観光客の急増と環境への影響は、白川郷でも解決すべき課題の一つとなっています。
先ほども書きましたが、白川郷の合掌造りの家は現在も住民がおり、観光客が利用する道路は、生活のための道路でもあります。観光客の増加による、渋滞やマナー違反が住民の生活を脅かす要因ともなっています。実際に生活をしていることが、白川郷の特徴でもありますので、生活と観光の両立をどう図っていくかが、白川郷の課題となっています。白川郷の環境や文化を守るためには、観光客の皆さんの協力が不可欠です。白川郷には合掌造りだけでなく、様々な魅力があります。
白川郷の自然、白川郷の空気、白川郷の伝統や文化、この他にも白川郷にはたくさんの顔があります。

ぜひ、白川郷で、心も体もリフレッシュされてはいかがでしょうか。